95

adikos
  アディコス
    不正な・不誠実な


C・年間・25


不正な
(1)人物に使われ、正しいことに違反する人(「正しい」が反意語)
(a)一般的に
▼マタ五45 あなたがたの天の父の子となるためである。父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも【正しくない者】にも雨を降らせてくださるからである。
▼使二四15 更に、正しい者も【正しくない者】もやがて復活するという希望を、神に対して抱いています。この希望は、この人たち自身も同じように抱いております。
▼1ペト三18 キリストも、罪のためにただ一度苦しまれました。正しい方が、【正しくない者たち】のために苦しまれたのです。あなたがたを神のもとへ導くためです。キリストは、肉では死に渡されましたが、霊では生きる者とされたのです。
▼ディオグネートスの手紙 九2
▼ヘルマスの牧者 三五1・2
(b)次の語と並記されて
[形容詞アノモス〈不法の〉]
▼1クレメンス 五六11
[名詞ハルパゲス〈強奪者〉、モイコイ〈姦通した人〉]
▼ルカ一八11 ファリサイ派の人は立って、心の中でこのように祈った。『神様、わたしはほかの人たちのように、奪い取る者、【不正な者】、姦通を犯す者でなく、また、この徴税人のような者でもないことを感謝します。
(c)神に使われれば、否定詞を伴って
▼ロマ三5 しかし、わたしたちの不義が神の義を明らかにするとしたら、それに対して何と言うべきでしょう。人間の論法に従って言いますが、怒りを発する神は【正しくない】のですか。
▼ヘブ六10 神は【不義な方】ではないので、あなたがたの働きや、あなたがたが聖なる者たちに以前も今も仕えることによって、神の名のために示したあの愛をお忘れになるようなことはありません。
(d)「不正な者」は神の国から排除される
▼1コリ六9 【正しくない者】が神の国を受け継げないことを、知らないのですか。思い違いをしてはいけない。みだらな者、偶像を礼拝する者、姦通する者、男娼、男色をする者、
(e)「不正な者」が富む
▼2クレメンス 二〇1
(f)異教徒の裁判官に使われて、「不正な者たちの前に訴える」
▼1コリ六1 あなたがたの間で、一人が仲間の者と争いを起こしたとき、聖なる者たちに訴え出ないで、【正しくない人々】に訴え出るようなことを、なぜするのです。
▽ポリュカルポスの殉教 一九2
(g)形容詞エウセベース〈敬虔な〉の反意語として
▼2ペト二9 主は、信仰のあつい人を試練から救い出す一方、【正しくない者たち】を罰し、裁きの日まで閉じ込めておくべきだと考えておられます。
(h)「不誠実な、信頼できない」(ピストスの反意語として)
▼ルカ一六10 ごく小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実である。ごく小さな事に【不忠実な者】は、大きな事にも【不忠実で】ある。

(2)事物に使われて
(a)次の名詞を形容して
[マモーナース〈マンモン・富み〉]
▼ルカ一六11 だから、【不正にまみれた】富について忠実でなければ、だれがあなたがたに本当に価値あるものを任せるだろうか。
[クリシス〈裁き〉]
▼ポリュカルポスの手紙 六1
[ビオス〈生活〉]
▼ポリュカルポスの殉教 三1
[ゼーロス〈熱心〉]
▼1クレメンス 三4
▼1クレメンス 五4
▼1クレメンス 四五4
[シュングラフェー〈報告〉]
▼バルナバの手紙 三3
[ウーデン〈何事もない〉]
▼1クレメンス 四五3